立憲民主党が勤労者の味方になれない悲しい現実1。

本当はこのブログで政治を語りたくはないけど、この話だけは書いておかなければと思っていた。

僕は長年、渋谷区に住んでいた。
今はもう引っ越してしまったけど、数年前まで渋谷区民だった。

大学で上京してきて、いちばん長期間暮らしたのが渋谷なので、第二の故郷のように感じていた。

0年代の前半、ちょうど小泉政権の時代、僕は、渋谷区を地元としている民主党(その後分裂して立憲民主党、国民民主党になった)の衆議院議員、長妻昭さんの個人後援会、長妻昭を応援する会に入った。

僕は政治思想的には中道左派くらいの人間、リベラル派だと自認してるけど、当時は特に支持政党はなく、ことさら民主党や長妻さんに共感していたわけでもなかった。

でも日頃から、選挙に行って、友人同士で政治の悪口を言うだけでは社会は良くならないと思っていたし、日本は民主主義なんだから、選挙民一人ひとりが政治にコミットしなければならないとも、考えていた。

また、いつでも与党にとって代わる強い野党の存在が、活発な政策論争を喚起し、そのことが国民生活の向上に繋がるはずだ!と信じてもいた。

だから当時野党第一党の民主党を、地元渋谷選出の代議士、長妻昭さんを応援しようと思ったのだった。

そのころ長妻さんは、渋谷区や練馬区内の区の施設などで、週末にるなると、盛んに、長妻昭国政報告会なるものを開催していた(今もやってると思う)。

この会は参加は自由で、誰でも長妻さんに直接質問できる。僕も何度か参加し、長妻さんに質問したりしもした。

当時、マスコミは小泉構造改革で生活格差が広がったと報道していた。

非正規労働者が増えたことや、サービス残業の蔓延、過労死を問題視する論調が目立った。野党第一党の民主党も、やはり格差の是正を訴えていたと記憶している。

僕個人も労働環境の悪化を肌で感じていてし、誰かに何とかしてもらいたいという思いがあった。

ところで、サービス残業はマスコミ用語で、そんな言葉は労働関係法規のどこにも見当たらない。

サービスとは労働基準法に違反した、違法な賃金不払い残業だ。

それなのに、なぜかマスコミは違法労働とは言わず、まるで勤労者が親切心からやってるみたいな響きのあるサービス残業という言葉を使いたがる。

当時、長妻さんは支持者を前に盛んに非正規雇用が増えたのが問題だと発言していた。

確かに小泉政権が労働者派遣法を改正し、製造業にも派遣を認めたため、生活が安定しない人が増えた。

ただ僕は、この非正規雇用という言葉も、おかしい日本語だと思っていた。これもサービス残業同様、マスコミ用語であり、労働関係法規のどこを探しても出てこない。

パートタイマーは非正規雇用とされているが、それは間違いだ。パートタイマーは正規に雇用された短時間労働者なのだ。

正社員という言葉も労働法規には登場しない。これもマスコミ用語だ。社員に正しいとか正しくないという区別はない。

労働関係法規に出てくるのは、雇用者と被雇用者という言葉であり。有期雇用契約と無期雇用契約という言葉だ。

国会議員は法律を作るのが仕事なのだから、マスコミ用語で政治を語るのではなく、法律に則って語って欲しい、と僕はずっーと思っていた。

国会議員はサービス残業なんて言葉は使わず、違法労働と呼んで欲しい、そして取り締まって欲しいと思っていた。

だから僕は、長妻さんに、民主党はサービス残業という呼ばれる違法労働対策について質問した(ちょうど小泉政権後期で小泉さんの人気に陰りがではしめた頃のこと、長妻さんは民主党影の内閣で厚生労働大臣だった)

サービス残業は、明らかに労働基準法違反だ。だが、違反した時に雇用者に科される罰則が軽い、取締官(労働基準監督官)の数が少ないなどの理由で、社会に蔓延していた(今も蔓延している)。


僕は、アメリカ人にもカナダ人にも、ドイツ人にも聞いたが、G 7に参加している国で、日本ほどサービス残業=違法な不払い残業が横行してる国はない。

まとまな先進国では、国民生活を守るための基本的な規則である労働法は概ね守られているのが、当たり前だ。

仮に不正規雇用(繰り返すがそんな言葉は労働法規には出てこないんだけど)が減っても、サービス残業が減らなければ過労死も減らないだろう。

また、サービス残業は非正規雇用よりも、正規雇用のつまり正社員(法的には無期雇用なんだけどね)に強要される場合が圧倒的に多い(私の知人にも、長時間拘束がイヤという理由で敢えて正社員にならずパートで働いてる人がいる)。

もし国民生活の質的向上を図りたいなら、この違法残業を減らすことは、非正規雇用を減らすことに勝るとも劣らない重要な課題!のはずだ。

僕は恵比寿の、区の施設で行われた長妻昭国際報告会で、長妻さんに、こう質問した。

「もし民主党が政権を取ったら、サービス残業という名の違法残業を減らすために立法措置を講ずる準備はありますか?」

このとてもシンプルな質問に対して、長妻さんは10分くらいかけて返答した。

が、その中身というのは‥私も元NECの社員でサラリーマン経験があり、サービス残業の辛さは知っている。厚労省の役人がサービス残業は違法ですというポスターをサービス残業しながら作っていたなんて話もあるくらいで、とんでもなあいですねー、というもので‥

サービス残業を減らすための立法措置を講じる可能性については、一言も触れなかった。

彼は立法措置を研究したいとも言わなかった。長々と話した割には、長妻さんは、僕の質問に対してゼロ回答だった。

その後も、同様の質問をしたが、長妻さんの歯切れは悪かった。

飲酒運転したら一発で免許失効になるように道路交通法を改正したら、飲酒運転は減った。違法労働も、違反した時の罰則を強化すれば減るのは明らかなのだが、民主党は、やるつもりはない?

僕は、嫌な予感がした。

時は鳩山政権誕生前夜だった。

サービス残業は、大企業よりも、中小零細企業の方が過酷だ。終身雇用や年功賃金に守られている上級サラリーマンの生活は、下請企業で働く下級サラリーマンの過重労働のおかげといっても過言ではない(こんなこと誰でも知ってる常識だよね)。

民主党はといえば、大企業の労組を中心とする連合労組の組織票に依存している。が、その連合労組は、労働者全体の10%強しかカバーしていない(ウィキペディア情報)。つまり彼らは上級サラリーマンであり、民主党は上級サラリーマンの組織票に依存している。

長妻さんの返答を聞いて、僕はこう思った。彼ら、民主党は、たとえ勤労者全体の利益につながることでも、上級サラリーマンの生活に少しでもマイナスの影響を及ぼす可能性があるものは、避けて通ろうとしているのだろう、と。

この質問をするまでは、僕は、いくら民主党が労組の組織票に依存しているからといって、彼らも政治家なのだから、国民全体のことを考えてくれるだろうという仄かな期待もあった。

しかし、実情は違ったのだ。

その後3年数ヶ月に及ぶ民主党政権により、僕の嫌な予感が的中していることが証明された。

結局、彼らはサービス残業に対する罰則強化もしなかったし、派遣法の再改定もしなかったし、一見非正規問題を減らすために立案したようにみえる法律を作ったが、これも大きな期待外れだった(この法律については次回少し詳しく書きます)。

今も民主党系の政党は、誰が考えても票が取れそうな訴え、例えば「違法労働を根絶しよう」というスローガンを掲げて選挙を戦うことはない。ましてや、多くの勤労者が賛同してくれそうな「同一労働同一賃金を実現しよう」を訴えることはない。理由は、上級サラリーマンの生活に支障が出かねないからだ、と、僕は思っている。

民主党にとってのナンバーワン・プライオリティは、大企業労働を中心とする連合労組に所属する人たちの生活の現状維持であり、少しでもそのことに影響を及ぼしそうなことは、決してやろうとはしない。

彼らは、すべての労働問題を非正規・正規問題にすり替えてします。が、違法労働の取り締まり=公正な労働環境の実現には消極的なのだ。

これでは、弱い立場にいる勤労者の支持を得られるはずがない。

こんにち、第二次安倍政権がマスコミで散々叩かれても選挙で負けないのは、安倍政権を心の底から支持している国民が多いからではない。

与党時代の民主党が弱い立場にいる勤労者の期待を大きく裏切り、今は分裂し立憲民主党、国民民主党となっても、その本質は全く変わっていなことが、多く国民、特に若者にバレてしまっているからだ。僕はそう信じている。

もっと言えば、組織化されてない勤労者の目には、最低賃金をコツコツ引き上げ、労働時間短縮を訴えてる安倍政権の方が、自分たちのためになるんじゃ?と映っている。だから野党は選挙で負けるのだ。

断っておくけど、僕はアベノミクスに反対だし、安倍信者ではない。

二世議員でもなく地盤看板もない長妻さんをdisりたいわけでもない。

ただ、主要野党がちゃんと批判されて、もっとまともにならなければ、世の中変わらないと思い、敢えてこんな文章を書いてます。

野党がこのままでは、本当にやばいよ。

長くなったので、今回は、このあたりにします。

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